遠いところを見つめて

私が未だ20代の青年の頃の話です。「君は、何か遠いところを見つめているような感じがする。」と友人に言われたことがありました。単に「ぼーっとしている」という意味であったのかもしれません。

でも今にして思えば、とても光栄な言葉だったとも思います。なぜならば、キリスト者は、「来るべき世」という遠い先を見つめて生きているからです。

主イエスは、あるとき弟子たちにこう言われました。「まことに、あなたがたに言います。人の子がその栄光の座に着くとき、その新しい世界で、わたしに従って来たあなたがたも十二の部族を治めます。」(マタイ19:28)

主イエスは、「その新しい世界」と言われました。主イエスが栄光の座に着く新しい世界です。それこそが「来るべき世」であり、主イエスの十字架の贖いによって罪が赦され、神の子、神の国の民とされたキリスト者が待ち望んでいる世界です。

今、私たちが身を置いている世界は、人間の欲望が渦巻き、サタンが闊歩しているようなところです。不条理、不公平が至るところに満ち、強者は弱者を踏みにじり、人間性の破壊すら見えます。しかし、キリストは再臨され、この世界を正しく裁き、世を統べ治めるときやってきます。古い天地が崩れ去り、新しい天と地が誕生し、人間の罪によって歪められたこの世界が一新する時が来ます。聖書はそう告げています。

キリスト者は、究極的にはこの神の国を待ち望んでいるのです。

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